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2018.06.06 | がん免疫細胞療法

がん治療における免疫チェックポイント阻害剤とは?

免疫について

がんの治療の基本は従来からの手術療法、化学療法、放射線療法であることは現在も変わりません。この3つの基本的な治療に加え、最近第4の治療法として脚光を浴びているのが免疫療法です。

 

免疫は自己の細胞と違うものを排除する仕組みとして、生物の進化の過程で獲得されてきた巧妙な機構です。排除するのは自己と異なる細菌であったりウィルスであったりします。自己の細胞もウィルス感染した場合、免疫の機構が働いて感染細胞を排除することによりウィルス感染を鎮静させます。がん細胞に対しても自己の細胞と異なる部分をとらえて免疫の機構が排除してくれます。そのような免疫の機序を潜り抜けて大きくなった場合、がんが発症してしまいます。がん細胞が免疫排除を逃れる機構の一つが免疫チェックポイント分子の活性化です。

 

免疫チェックポイント分子とは

免疫は自己の正常な細胞を攻撃しないような仕組みがありますが、さらに免疫のブレーキ役に例えられるのが免疫チェックポイント分子です。代表的な免疫チェックポイント分子であるPD-1を例にとって説明してみましょう。

 

PD-1分子は我が国の本庶らによりTリンパ球上に発現される分子として1992年に発見されました。Tリンパ球が細胞を攻撃しようとするとき攻撃される側の細胞がPD-1分子と結合する分子を細胞膜上に持っていると攻撃にブレーキがかかることがわかりました。その攻撃される細胞上でPD-1と結合する分子はPD-1のリガントと呼ばれ、PD-L1やPD-L2などと名付けられています。
PD-1やPD-L1は正常な免疫の働きに欠かせない分子と考えられていますが、がん細胞がPD-L1などを細胞の上に持っていると免疫の攻撃にブレーキがかかりがん細胞の増殖につながっていることがわかりました。そこで考え出されたのが免疫チェックポイント阻害剤です。これはがん細胞に発現しているPD-1分子に結合する抗体分子で、点滴で血液の中に抗体を投与すると血流をめぐってがん細胞の近くのTリンパ球まで達し、その細胞表面にあるPD-1分子に結合します。そうするとがん細胞のPD-L1分子はPD-1と結合できなくなりブレーキが外れるという仕組みです。

 

 

免疫チェックポイント阻害剤は今回述べたPD-1やPD-L1に対するもの以外にも多くのものが開発途上にあります。わが国では肺がん、腎細胞がん、頭頚部がん、胃がん、悪性黒色腫などに対してニボルマブ(オプジーボ)などの免疫チェックポイント阻害剤が使用されています。今後他のがんに対しても徐々に適応が広がっていくことが予想されます。

コラムの筆者 水野 伸一 院長

1980年 名古屋大学医学部医学科卒業後安城更生病院で臨床研修を積み血液内科専門医へ。その後1984年―88年までニューヨークのメモリアル スロンケタリングがん研究所(Memorial Sloan Kettering Cancer Center)で免疫の研究に携わり、新規の遺伝子の発見などに貢献。帰国後は愛知県三の丸病院、大同病院などを経て2001年―2015年までトヨタ記念病院にて臨床検査科部長、血液内科部長、内科部長を歴任。2016年からは医療法人笑顔会 理事長として勤務。
1980年 名古屋大学医学部医学科卒業後安城更生病院で臨床研修を積み血液内科専門医へ。その後1984年―88年までニューヨークのメモリアル スロンケタリングがん研究所(Memorial Sloan Kettering Cancer Center)で免疫の研究に携わり、新規の遺伝子の発見などに貢献。帰国後は愛知県三の丸病院、大同病院などを経て2001年―2015年までトヨタ記念病院にて臨床検査科部長、血液内科部長、内科部長を歴任。2016年からは医療法人笑顔会 理事長として勤務。

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